OSCILLATORは、ピッチ(周波数)を変えることができる発振器です(以下、OSC)。ここでは、シンセサイザーの音源となる原波形が作られます。
波形 |
波形の性質 |
倍音構成 |
---|---|---|
のこぎり波(Saw Tooth) |
のこぎり波は、基本正弦波とその整数倍の倍音正弦波群を、すべて一定の割合で含んでいます。 その含まれかたは右のグラフのようになっており、基本波を1とした場合、n倍音は1/nの大きさで含まれています。 |
![]() |
矩形波(Square) |
矩形波は基本正弦波とその奇数倍の倍音正弦波群を一定の割合で含んでいます。 その含まれかたはn倍のとき1/nになっており、のこぎり波のときと同じです。 ただし、偶数倍音はまったく含まれていません。 |
![]() |
非対称矩形波 |
非対称矩形波は、上下の幅の比によって倍音構成が大きく変化します。 上部の幅が全体の1/nのときにn倍音系列が欠落する性質があります。 右グラフは1/3(33%)の場合で3、6、9倍音が抜けています。 |
![]() |
[RANGE]つまみ
OSCILLATORの音域を切り替えるつまみです。
64'から2'まで切り替えることにより、音域をオクターブ単位で移動することができます。
8'にセットした場合、一番下のC(キーボード・パッド[2])の音が、ピアノの中央C(MIDIノート・ナンバー60)にあたります(Transpose:0のとき)。
[SHIFT]ボタンを押しながら[RANGE]つまみを回すと、FINE TUNEつまみとして±1オクターブの範囲でピッチを変化させることができます。 |
パルス・ウィズのコントロール・ソースを設定する(PWM SRC(PWMソース))
パルス・ウィズとは?
矩形波で上と下の幅が等しくないものを非対称矩形波と呼びますが、矩形波の上部の幅が全体の何%になっているかを示す値がパルス・ウィズです。
この値に応じて倍音構成は大きく変化し音色も変わります。
このパルス・ウィズは、あらかじめ設定した一定の値で使われますが、LFOやエンベロープ・ジェネレーターの信号で時間的に変化させる場合もあります。
これをPWM(パルス・ウィズ・モジュレーション)と呼びます。
PWMソースは、パルス・ウィズの値をあらかじめ設定した一定の値にしておく(「NAn」)のか、LFO(「LFO」)やエンベロープ・ジェネレーター(「Env」)の信号で時間的に変化させるのかを選ぶスイッチです。
[SHIFT]ボタンを押しながらパッド[PWM SRC]を押します。
[TEMPO/VALUE]つまみで、設定値を変更します。
設定値
説明
Env エンベロープ・ジェネレーターの信号で時間的に変化させます。
効果の深さはPWM DEPTHで調節します。NAn PWM DEPTHで設定された一定の値にします。
LFO LFOの信号で時間的に変化させます。
パルス・ウィズの値やモジュレーションの深さを設定する(PWM DEPTH)
パルス・ウィズの値やモジュレーションの深さを設定します。
- [SHIFT]ボタンを押しながらパッド[PWM DEPTH]を押します。
[TEMPO/VALUE]つまみで設定値を変更します。
設定値
説明
0~255
PWM SOURCEが「NAn」のときはパルス・ウィズの値を設定します。
「LFO」や「Env」のときは、モジュレーションの深さを調節します。
オシレーターのオリジナル波形を作る(OSC DRAW)
波形を切り刻んで倍音を強調する(OSC CHOP)
[LFO]つまみ
LFOセクションからのモジュレーターの信号で、OSCの基本周波数(ピッチ)をコントロールするときに、かかり具合を調節するつまみです。
LFOセクションの[WAVE FORM]つまみにより、変化のしかたが異なります。
オシレーターの出力をミックスする(ソース・ミキサー)
OSCからは常に4種類の波形が出力されており、任意の割合にミックスして使用できるようになっています。ソース・ミキサーの出力はFILTERへ送られます。
操作子 |
説明 |
---|---|
[ |
矩形波またはOSC DRAWで作成したオリジナル波形のレベルを調節します。 |
[ |
のこぎり波のレベルを調節します。 |
[SUB]つまみ |
サブ・オシレーターのレベルを調節します。 |
[NOISE]つまみ |
ノイズのレベルを調節します。 |
サブ・オシレーターの出力波形を選ぶ(SUB OCT)
サブ・オシレーターの出力波形を選びます。
- [SHIFT]ボタンを押しながらパッド[SUB OCT]を押します。
[TEMPO/VALUE]つまみで設定値を変更します。
設定値
説明
-2o.A -2オクターブ非対称波形 -2oc -2オクターブ対称波形 -1oc -1オクターブ対称波形
ノイズの出力波形を選ぶ(Noise Mode)
ノイズの出力波形を選びます。
[SHIFT]ボタンを押しながらパッド[15](MENU)を押します。
[TEMPO/VALUE]つまみで 「nS.Nd」(Noise Mode)を選び、パッド[2](ENTER)を押します。
[TEMPO/VALUE]つまみで設定値を変更します。
設定値
説明
Pink
ピンク・ノイズ
ľhit
ホワイト・ノイズ